FXコラム『FXのトレード手法の変遷 A』

FXコラム「FXのトレード手法の変遷 A」

今回はFXのトレード手法の変遷 @の続きになります。

様々なテクニカル手法を基にしたFXトレード手法ブームの後には 次第により短期間で、より簡単にトレードする手法の人気が高まってきます。

まず流行りだしたFXトレード手法の一つが スキャルピングの手法。 FX業者の手数料が無料でスプレッドが狭くなったことが スキャルピングのブームの理由の一つでしょう。 あとは大きな為替の大変動で相場を見ていない間に 保有しているポジションが吹っ飛んだ苦い経験を多くの人がしたのもあるでしょう。 出来れば宵越しのポジションを持たずに、見ている間に決済してしまいたい。 最近はパチンコ、パチスロの延長でゲーム感覚でFXをやる人も多いので 短期間で勝負がつくスキャルピングとの相性が良かったのかもしれません。 スキャルピングを売りにするブロガーも沢山出現しました。 スキャル、スキャなどと連呼して、嘘か本当かわららない 何百万という利益をあげていると記事に書いて煽りに煽りました。 そしてスキャルピングを売りにするブロガーたちはほぼ例外なく 情報商材を販売したり高額セミナーを開催したりしました。

しかしこちらも宣伝のように勝てる人はほとんどいませんでした。 利幅が小さく取引回数が多いので、スプレッドというコストがかさむ分 勝つのが難しいのは当然でしょう。 彼らは嘘をついていたか、あるいは簡単に人には真似できない 選ばれし才能を持っていたのでしょう。

そしてもう一つのブームがシステムトレード。 以前からMT4などによるシステムトレードはあったのですが、 自分で設定したりするのが面倒なのかあまり人気は出ませんでした。 しかしここにきて大手FX業者が自分で細かい設定をしなくても 簡単に売買サインを見ることができるテクニカル分析機能を 無料で公開しました。中にはシステムトレードのサインに従って 機械的に売買する機能があったりもします。

素人が感覚でトレードするよりは、思惑を排除して機械的に売買する点が システムトレードの優れた点ですが、残念ながらどんな相場でも 安定して勝てるパラメーターはなく、相場によって成績の波が激しいようで 完全放置でどんどん儲けるようには行かないようです。

最近では機械的なシステムトレードによる売買ではなく カリスマトレーダーと同じポジションをリアルタイムで持てる トレードメッセンジャ―のようなサービスを提供しているFX業者もあります。 発想は素晴らしいと思いますが、カリスマトレーダーがそのサービスに協力する メリットが今のところ小さいため、どれだけ良いトレーダーを集められるかが 課題となっております。

というように、FXはどんどん楽に儲ける方向に流れているようです。 放っておいてもどんどんお金を生み出す打ち出の小づちを探しているかのようです。 確かにそれが理想かもしれませんが、そんなものが誰でも手に入れられるようになるとは とても思えません。そんなものがあったら誰も働きません(笑)。

決してラクして儲ける風潮が悪いとは言いませんが、私の周りでFXで勝っている人は 自分なりに苦労して自分にあった手法を編み出した人です。人任せではないので 相場に合わせて手法をアレンジすることができます。手法がリニューアルされるので 手法が劣化することがないのです。自分の頭を使ってトレードすることも忘れずに、 臨機応変にいろいろなサービスも利用していきましょう。


inserted by FC2 system